茶臼岳の東側中腹、高雄股川の上流に位置し、別名高雄股温泉とも呼ばれており、江戸時代の万延年間(1860~61)に発見されたといわれています。
当時は山岳信仰が盛んで、高雄温泉は「温泉(ゆぜん)様の湯」と神聖視され、長い間浴用に供されませんでした。その後、白湯山信仰の行者が身を清める湯となり、「御行の湯」と呼ばれるようになりました。信仰登山が衰退して以降は、明治時代に浴場を上流の源泉の傍らに移して、湯垢(湯の花)採集が盛んに行われました。
含硫酸塩硫化水素泉で、泉温は40度と低いが、豊富な湯の花が浮き沈みする白濁した湯は人気があり、慢性皮膚病や神経痛などに効果があるとされています。
一時は宿泊施設がなく、無人の露天風呂があるのみでしたが、現在は旅館が営業しており、日帰り湯も楽しめます。